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2024.01.17

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Planetary Health Report Card(PHRC)で長崎大学がC評価を獲得

今年もEarthday(4月22日)に合わせて今年のPlanetary Health Report Card(PHRC)が公開されました。

PHRCとは医療系の大学・学部におけるプラネタリーヘルスに対する取り組みを学生が評価し、その改善を図るためのツールです。2019年よりイギリスやアメリカを中心にこの活動が始まり、今年は12か国、96の大学が参加しました。Planetary Healthを推進する長崎大学は一昨年日本から唯一、PHRCに参加している大学であり、今年は、昨年の総合評価C-を上回るC評価を獲得しました。

近年「プラネタリーヘルス(Planetary Health)」という概念が注目を集めていますが、その認知度は依然として高くありません。そのため、PHRCを作成する過程で行う調査自体がその概念を広げる活動につながっています。地球環境と我々の健康は密接な関係にあります。世界保健機関(WHO)は、気候変動は「21世紀における世界の健康に対する最大の脅威」であるとしています。私たちは、環境変化が患者の健康に与える影響、医療が環境に与える影響を理解し、対処していかなければなりません。PHRCは持続可能な医療の実現の機運を高めることにつながっています。

PHRCでは医学部(医科大学)のプラネタリーヘルスに関した取り組みを下記の5つのカテゴリー
「プラネタリーヘルスカリキュラム」
「学際的な研究」
「地域への支援と提案」
「プラネタリーヘルスに関連する活動の支援」
「キャンパスの持続可能性」
をA+~F-で評価します。
長崎大学では、全学サークル「ししのこプロジェクト」が調査を実施しました。

話し合いながら評価を行う学生たち

今年は前年と比較し、全体的に評価がよくなりました。特に学際的研究の分野は、昨年より開始されたプラネタリーヘルス学環などの取り組みが評価され、長崎大学のプラネタリーヘルスに対する取組みは、世界基準でも高い水準にあることが示されました。

詳細は下記のリンクを参照してください。

昨年8月、日本医学教育学会に演者として参加


河野学長に本年の結果を報告するメンバーたち


作成したPHRCの結果は、大学の教職員と共有され、大学全体のプラネタリーヘルス関連の取り組みの改善に役立てられています。
これからもこの活動が広がり、プラネタリーヘルスへの理解が深まることを期待しています。

今年のPHRC
https://phreportcard.org/wp-content/uploads/2023/04/PHRC-2023-Med-Summary-Report-FINAL.pdf

公式ホームページ
https://phreportcard.org/